イタリア、ヴェネト州のDOCG(白ワイン、赤ワイン、スパークリング)

海の都ヴェネツィアを州都とするヴェネト州で、なんといっても有名なDOCGは、赤ワインのアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ。そして、スパークリングワインのプロセッコ。
白ワインのソアヴェや、甘口のレチョートも知られていますね。

ヴェネト州は、平野が多く、丘陵地は州の14%、山地は29%となっていて、気候は変化に富んいます。

 

イタリアDOCGヴェネト

 

アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ
Amarone della Valpolicella

間違いなくヴェネト州いち優れたワインである「アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ」
イタリアワインの中でも、偉大なワインのひとつといってよいでしょう。

アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラの最大の特徴は、収穫したブドウを干してから醸造することです。

イタリアでも、最も歴史のあるワインのひとつで、4世紀に、ヴァルポリチェッラの地区で、現在と同じく、ブドウを干して作られるワインがすでに飲まれていました。

アマローネは、レチョートの進化系といえるワインです。
レチョートは甘口ワインですが、収穫したブドウを干して作る工程は、アマローネ・デッラヴァルポリチェッラと同様です。

甘口のレチョートが辛口で作られたとき、アマーロ(苦い)という意味で「アマローネ」という名前になりました。

ブドウ品種は、コルヴィーナ・ヴェロネーゼ45~95%、ロンディネッラ5~30%。
25%までは、ほかのブドウもブレンドできますが、下記の条件を満たしていなければなりません。
・ヴェローナ県で栽培された黒ブドウで、アロマティックなブドウでない、認められらたブドウ15%まで(単一品種としての使用は10%まで)。
・イタリアの伝統的なブドウとして認められている黒ブドウで、ヴェローナ県で栽培されたもの10%まで。

アルコール度数が最低14%と、高いです。

フルボディで、アタックもあり、余韻も長く、力強い、長熟できるワインです。

合う料理は、なんといっても、長時間煮込んだ牛肉や、ジビエです。

 

バニョーリ・フリウラーノ
Bagnoli Friularo

ラボーゾ・ピアーヴェのブドウ品種が主体の赤ワインです。

ラボーゾピアーヴェが90%以上使われなければなりません。
10%までは、他の黒ブドウで、パドヴァ県で栽培されたものであれば、ブレンドできることになっています。

 

バルドエリーノ・スペリオーレ
Bardolino Superiore

ガルダ湖の東にある町「バルドリーノ」の名前が付いています。

中世、修道士たちによって作られていた赤ワインです。

DOCGとしては、2011年に認証された赤ワインです。

ブドウ品種は、コルヴィーナ・ヴェロネーゼ35~65%、ロンディネッラ10~40%。そのほかに、モリナーラ、ロッシニョーラ、バルベーラ、サンジョヴェーゼ、マルツェミーノ、メルロー、カベルネソーヴィニヨンを20%までブレンドできます。

チーズに非常に合うワインで、どんなチーズでもおいしく飲めますが、ハードタイプの熟成したチーズや、青カビチーズと特によく合います。

 

コッリ・ディ・コネリアーノ
Colli di Conegliano

コネリアーノ地方中心に作られるワインで、白ワイン、赤ワイン、トルキアート・ディ・フレゴーナ(白のパッシート)、赤のパッシートがあります。
ややこしいですね。

白ワインのブドウ品種は、マンツォーニ・ビアンコ30%以上、ピノ・ビアンコまたはシャルドネ30%以上、ソーヴィニョンまたはリースリング10%まで、となっています。

赤ワインのブドウ品種は、カベルネフラン、カベルネソーヴィニヨン、マルツェミーノ、メルロー10%以上ですが、メルローは40%以上は使用できません。
マンツォーニまたはレフォスコを20%まで使用できます。

トルキアート・ディ・フレゴーナは、白のパッシートで、ブドウ品種は、グレラが30%以上、ヴェルディーゾ20%以上、ボスケーラ25%以上が使用されなければならず、そのほかに、アロマティックでない白ブドウで、トレヴィーゾ県で栽培されたものであれば、15%まではブレンドができます。

赤のパッシートのブドウ品種は、マルツェミーノが95%以上使われなければならず、残りは認められらた黒ブドウをブレンド5%までブレンドできます。

 

フィオール・ダランチョ・コッリ・エウガネイ
Fior d’Arancio Colli Euganei

モスカート・ジャッロ主体の白ワインで、2011年にDOCGに認証されたワインです。

95%モスカート・ジャッロが使われなければならず、5%までは、パドヴァ県で栽培されたアロマティックの白ブドウをブレンドしてもよいとされています。

白ワイン、スプマンテ、パッシートのカテゴリーがあります。

 

リソン
Lison

ヴェネト州とフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州をまたがるDOCGの白ワインです。

ブドウ品種は、タイを85%使用しなければなりません。
ブレンドされるブドウは、ヴェネツィア県、トレヴィーゾ県、またはポルデノーネ県で栽培された白ブドウでなくてはならず、アロマテックなブドウは使用できません。

緑がかったレモンイエローのさわやかな辛口の白ワインです。

合う料理は、マリネや、野菜のフリット、セミハードタイプのチーズや生ハムがぴったり。

 

モンテッロ・ロッソ
Montello rosso

名前の通り、赤ワイン(ロッソ)です。
カベルネソーヴィニヨンが40~70%、メルローまたはカベルネフランまたはカルメネールが30~60%で作られます。そのほか、トレヴィーゾ県で栽培されたアロマティックでない黒ブドウであれば、15%までブレンドしてもよいことになっています。

最低18か月の熟成を要しますが、そのうちの最低9か月はオーク樽、最低9か月は瓶熟成をおこなわなくてはいけません。

 

ピアーヴェ・マラノッテ
Piave Malanotte

「ピアーヴェ・マラノッテ」の名前は、「テッツェ・ディ・ピアーヴェ」にある中世からの「マラノッテ」村から来ていて、ここがこのワインの生産の中心です。

この地域では、紀元前からワイン造りが行われていましたが、「マラノッテ」の名前のワインは、1971年にDOCに、2010年にDOCGになりました。

15~30%のブドウは、干してから使われるという赤ワインです。

ブドウ品種は、ラボーゾ・ピアーヴェが70%以上、ラボーゾ・ヴェロネーゼが30%までです。
5%までは、トレヴィーゾ県またはヴェネツィア県で栽培された黒ブドウをブレンドできます。

30か月の熟成が必要ですが、そのうち最低12か月は樽熟成が義務付けられています。

サービス温度は少し高めで20度くらい。
合う料理は、かなり重めの料理で、特に、ジビエと一緒に飲みたいワインです。

 

アソーロ・プロセッコ
Asolo Prosecco

イタリアで、もっとも有名といえるスパークリングワインの「プロセッコ」は、2種類のDOCGがあります。

まずは、「アソーロ・プロセッコ」。「コッリ・アソラーニ・プロセッコ」ともいいます。

ブドウ品種は、グレラが85%以上で、ヴェルディーゾまたは、ビアンケッタ・トレヴィジャーナ、ペレラ、グレラ・ルンガが15%までブレンドできます。

「トランクイッロ」、「フリッザンテ」、「スプマンテ・スペリオーレ」のカテゴリーがありますが、「トランクイッロ」は「静かな」という意味で、スパークリングではなく、スティルの白ワインです。

イタリアのアペリティーボ(食前酒)の代表ですね。
イタリアでは、「とりあえずビール」ではなく、「とりあえずプロセッコ」です^^

 

コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ
Prosecco Conegliano Valdobbiadene

舌をかみそうになるわかりにくい名前のこのプロセッコは、「コネリアーノ」から「ヴァルドッビアーデネ」までの地域で作られるプロセッコです。

上述の「アソーロ・プロセッコ」より、狭い範囲です。

ここは、200年以上プロセッコが作られていて、歴史的な地区といえます。

ブドウ品種は、グレラが85%以上で、ヴェルディーゾまたは、ビアンケッタ・トレヴィジャーナ、ペレラ、グレラ・ルンガが15%までブレンドできます。

「プロセッコ」だけのカテゴリーと、「フリッザンテ」、「スプマンテ・スペリオーレ」、「スペリオーレ・ディ・カルティッツェ」があります。

 

レチョート・ディ・ガンベッラーラ・クラシコ
Recioto di Gambellara Classico

レチョートは、パッシートで、ブドウを干してから作られるワインで、「レチョート・ディ・ガンベッラーラ・クラシコ」は、白ワインの甘口で、デザートワインです。

ブドウ品種は、ガルガーネガ80%以上で、ピノ・ビアンコ、シャルドネ、トレッビアーノ・ディ・ソアヴェを20%までブレンドできます。
ガルガーネガは、ガンベッラーラ地方の土着品種で、古くからあるブドウ品種です。

「レチョート・ディ・ガンベッラーラ・クラシコ」には、「クラシコ」のほかに、「スプマンテ」のカテゴリーもあります。

レチョートのスプマンテは、あまり知られていませんが、これもデザートと合わせて、デザートワインとして、飲みます。

 

レチョート・ディ・ソアヴェ
Recioto di Soave

ソアヴェ市を中心に作られるレチョートです。
「ソアヴェ」は、白ワインが有名ですね。「レチョート・ディ・ソアヴェ」は、「ソアヴェ」の白ワインと同じブドウ品種で作られる白の甘口のデザートワインです。

レチョートの歴史は古く、5世紀にすでに記録が残っています。

ブドウの収穫後、4~6か月の間、ブドウを干しておき、その後プレスされます。

ブドウ品種は、ガルガーネガ70%以上で、ピノ・ビアンコ、シャルドネ、トレッビアーノ・ディ・ソアヴェを30%までブレンドできます。
ヴェローナ県で栽培されたアロマティックでない白ブドウであれば、5%まではブレンドできます。

「レチョート・ディ・ソアヴェ」も、スティルの甘口とスプマンテのカテゴリーがあり、どちらも、デザートと合わせて飲みます。
特に、焼き菓子と合います。
スティルの甘口のレチョート・ディ・ソアヴェは、熟成したチーズともマリアージュします。
スプマンテの方は、クリスマスケーキでもあるパンドーロとも合わせてもおいしいです。

 

レチョート・ディ・ヴァルポリチェッラ
Recioto della Valpolicella

まだまだレチョートが続きます。

かの「アマローネ」が作られるヴァルポリチェッラ地方で作られるレチョートです。

「アマローネ」は赤ワインですので、「レチョート・ディ・ヴァルポリチェッラ」も赤で、甘口のデザートワインです。

ブドウ収穫後、100~120日間、干しておきます。

ブドウ品種は、アマローネと一緒で、コルヴィーナ・ヴェロネーゼが45~95%、ロンディネッラが5~30%です。
25%までは、ほかのブドウもブレンドできますが、下記の条件を満たしていなければなりません。
・ヴェローナ県で栽培された黒ブドウで、アロマティックなブドウでない、認められらたブドウ15%まで(単一品種としての使用は10%まで)。
・イタリアの伝統的なブドウとして認められている黒ブドウで、ヴェローナ県で栽培されたもの10%まで。

「レチョート・ディ・ソアヴェ」も、スプマンテのカテゴリーがあります。
スティルの方もスプマンテの方もデザートワインになります。

チョコレートのお菓子ととても合う甘口ワインです。

 

ソアヴェ・スペリオーレ
Soave Superiore

イタリアの白ワインといえば、「ソアヴェ」という時代もありましたが、そのくらい有名な白ワインです。

1968年には、すでにDOCGとして認められました。

ブドウ品種は、ガルガーネガ70%以上で、ピノ・ビアンコ、シャルドネ、トレッビアーノ・ディ・ソアヴェを30%までブレンドできます。
ヴェローナ県で栽培されたアロマティックでない白ブドウであれば、5%まではブレンドできます。

「クラシコ」と付く「ソアヴェ・スペリオーレ・クラシコ」もありますが、これは、より歴史的な地区と認められている地区で作られたものです。

また、「リゼルヴァ」もあり、2年間の熟成期間が定められています。
(リゼルヴァとつかないものは、収穫の次の年の3月31日にはリリースできます)

後味に少し苦味が残るのが特徴です。

食前酒にもよし、パスタともよし、魚料理ともよし、白身の肉料理ともよし、チーズともよし、といろいろな料理に合う万能な白ワインです。
少しサービス温度を高めに、10度くらい、通常の白ワインよりも少し大きめのグラスがいいでしょう。
とはいっても、長熟できるワインではありませんので、若いうちに飲みましょう。

カルミネメデアワイン

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yuka

yuka

イタリアはフィレンツェ在住15年。イタリア公認ソムリエ。 カルミネメデアワインのバイヤー。 ワインとチーズとパンをこよなく愛する。

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